ビザーマジックの手順研究

現代的アプローチによるビザーマジックの考察

2017-01-01から1年間の記事一覧

マジックにおける笑いについて

笑い。 マジックにおいてこのスパイスは重要だと思われる。なぜなら、マジックの不思議さというのは人の意識に恐怖のタネを植えるものだからだ。人間は分からないものに恐怖を抱き、反射的に拒絶を示す。まさにマジックの不思議さというのはその『分からない…

魔法使いの弟子になるということは

弟子とはいいものだね。実に。 これは例えばの話だが、仮に、もしわたしが性愛に飢えていたとしよう。するとまあ、この弟子を募集するということは、大義名分に自分好みのパートナーを。ってゆーか、エロいことができそうな相手を見つけるための最良の手法に…

ビザーマジシャンの現実②

警備室。午前零時。液晶テレビに映る国営放送を見ながら、日付が変わるのを確認しました。仮眠の時間です。防犯監視装置のスイッチを入れます。輩が闖入したときに警報が鳴るように。この広大な館内にわたし一人しかいないというのは、よく考えてみれば、め…

ビザーマジシャンの現実①

今まで喋ったことは全部嘘です。わたしはビザーマジシャンなんかではありません。 なぜなら、わたしは、警備会社の現場社員だからです。毎年、やらせてくれていた大道芸のイベントに呼ばれなくなって、毎週やらせてもらったマジックの仕事も、全部なくなって…

テレビに出てるマジシャンへの嫉妬心

「手品師って夢のある職業だよね」 と、毎週出演しているお店でマジックを見せているときにお客さんに言われたことがある。ふとそのときに思ったのだが、夢のある職業ってのは、一体なんなの? お金がしこたま稼げる職業のこと? それとも世間様からチヤホヤ…

マジックにおける種明かしについて

このわたしが手品界(パライソ)を見限った以前の話をしよう。 その頃のわたしは、ただのテーブルホッパーであった。マジシャンらしい衣装を身に纏い、「こんばんわあ、手品師のアリスでーす」なんつってヘコヘコしながら居酒屋やキャバクラのテーブル卓を回…

そもそも、ビザールというものは。

なにも、鼻に釘を刺して血を吹き出したり、針を飲み込んで喘ぎのたうちまわることがビザールというわけではない。 真面目な人はその現象の形態様式がおどろおどろしければビザールと思っているのかもしれないが、それは単なるこけおどしであって、としまえん…

おお、敬愛すべきプロマジシャンたちよ! 今こそ、原始に立ち還れ!

原始奇術(ここでいう原始奇術とは、不可思議な神通力として表現する手品のこと)というのは権力と密接な関係にあったはずなのだ。そして、この原始奇術という芸能は、演技者にカリスマ性を与えていた。と、同時にそのカリスマ性は大衆からは危険視され、最…

ビザーマジックとは何か。

マジックの分類上、ビザーマジックとは原始奇術のことを言うのであるが、そもそも原始奇術とは何かというと、魔術的、神秘的な儀式を体現したものであると考えられる。例をあげれば古くはモーゼの奇跡、キリストの奇跡、日本で言えば卑弥呼の雨降らし、安倍…